じゅて~む エッセイ編 第二夜












 こんばんは。


 まずは自己紹介から。




 俺は地方都市に住んでいる。中小企業の営業マン、39歳。営業マんだが運転が面倒臭いという理由でデスクワークに徹している。




 そうしたらそれを見兼ねた管理職の奴らが、俺を総務部に回しやがった。そうじゃねえだろ?管理職のお前たちの仕事は、俺に営業の仕事をさせることだろ?デスクに座ってばかりの俺を野放しにするどころか、デスクに座りっぱなしの部門に回すのは、安直だ。「そこにグラタンがあったから食べる」みたいなもんだ。だから全員が舌を火傷する羽目になる。


 俺ならば一度冷静になってグラタンではなく「そこに滑り台があったから遊ぶ」に置き換えて考えてみる。 


 滑り台?!摩擦で尻を火傷してもおかしくなくないか?俺ぐらいになるとすごい摩擦抵抗だ、危険だ、となる。


 そして真っ当な大人ならば、


 あ、でもお尻丸出しじゃないから大丈夫か、そういえば服着てた、でも滑り台はまた今度で・・・となる。




 しかし。デスクワークも悪くないなと最近は思い始めた。


 むしろしっくりくる。なんら変わりない。そうか、営業マン時代も好んで座っていたせいかもしれない・・・!




 こんな出来事があり、俺は物事の順番を改めて考えてみる癖がついた。


 そうしたら、「卵が先か、鶏が先か」という疑問が沸いた。


 どうして今まで誰も疑問に思わなかったのだろう。不思議だ。




 この疑問の解決には、頭の切れる俺でも少々の時間を要した。


 なんと7日間も。


 10日間ならまだしも7日間、なんという中途半端な日数。なんとも例えようがない日数だ。情けない。




 で、答えなのだが。


 鶏が先だ。もしくは鶏抜きだ。




 親子丼を思い出して欲しい。卵を先に入れてしまっては、鶏に火が通る前に卵がカチコチになる。カチコチになってもまだ鶏に火が通ってない場合は、卵はボロボロになってくる。そんな親子丼、誰が食いたい?店で出せるか?無理だ。


 だから答えは簡単だったのだ。


「鶏が先。卵が後。」




 それから、鶏抜きについて。


 再び、親子丼を思い出して欲しい。物足りないだろう。アレは丼物の中で食欲に自信のない場合に選ぶどんぶりだ。トンカツを出汁でコトコト煮る、それから卵だ。卵とじのタイプのカツ丼にするのだ。


「鶏は抜き。トンカツが先。卵が後。」




 俺が最後に親子丼を食ったのはいつだっけ。小学4年? ・・・3年?


 エッセイらしくなってきたな。




 じゅて~む




じゅて~む

【あらすじ】 N県新潟市やN県長野市でコント活動をする集団の、コント台本を担当している江尻晴子が、 架空の男性・達太としてエッセイ連載にチャレンジ。 そして、達太の外見は、39歳にして徳川家康公にそっくりであった・・・。

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