じゅて~む エッセイ編 第51夜












【あらすじ】


N県新潟市やN県長野市でコント活動をする集団の、コント台本を担当している江尻晴子(39歳)が、架空の男性・達太としてエッセイ連載にチャレンジ。


タイトルの「じゅて~む」は愛しているという意味だが、架空の男性・達太が主人公の小説「じゅて~む」からの引用でもある。


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まずは自己紹介から。


俺の名前は達太。


田んぼの田に、毛虫の虫に、極太メンマの太いという字を書く。




嘘だ。




発達の達に、極太アスパラの太いという字を書く。


開口一番、ふざけてみた。




何故か。何故ふざけたのか。




年内最後のエッセイの発表だからだ。


だから何。


だからふざけるって、何。




ごもっともだ。




理由はこうだ。


俺は昨夜、第50夜を発表した。


なんと、その第50夜が、エッセイ最終回の雰囲気をまとっているのだ。




しかも50という、大変キリの良い数字。


誰もが「あ、じゅて~む、終わったな。」と、理解しただろう。




それなのに今夜もある。


しかも年内最後。


ふざけるしかないか・・・と思ったのだ。


第50夜が最終回で、第51夜はおふざけということにするのだ。




では、自己紹介を進めよう。


39歳。


俺が、犬や猫ならとっくに死んでいる年齢だ。


俺が鶴なら、まだ生きている年齢だ。




では、俺が亀なら?


正解は、もうこんな話やめようじゃないか、だ。


まったくその通り。


ふざけるのが板についてきたな。



ではまた自己紹介を進めよう。


俺は会社員だ。


デスクワークが主だ。昼に定食屋から出前をとる事を日課としている。




いっとき、上司の命令で「ヘルシーっ弁当」というカロリーや栄養を計算された340円の弁当を注文させられていたのだが、


俺はそのヘルシー弁当を女性社員に200円で転売し、俺は麻婆麺700円の出前をとる、


という商売を社内で始めた。儲けはゼロどころか、赤字だ。


金で計算するから、そうなる。カロリー計算してみろ。大儲けだ。黒だろ。




最盛期には、ヘルシー弁当9人前を注文し、9人の女性社員に200円で転売し、弁当の裏に「達」と油性ペンで書いてある女性には花束のプレゼントを差し上げたりしていた。


達太くじだ。




結局、弁当屋から「弁当の箱は繰り返し使用するので『達』と書かれては困ります」と懇願され、


「あなたがた弁当屋の願いは俺の願いでもある」と答え、キャンペーンは終了した。


今も女性社員たちはヘルシー弁当を注文しているのだろうか。


それは誰にもわからない。




弁当屋ならわかる。


女性社員と同じ部屋の者にはわかる。


気を付けて窓の外を見ていればわかる。


誰かに聞けば、たいていわかる。




しまった。


ふざけるのを忘れていた。


俺はやはり根が真面目なので、ふざける力が持続しないのだ。




では自己紹介を進めよう。




でも、もう十分だろう?




第1夜からエッセイを読み返せば、俺の事はよくわかるだろう?




もう十分なんだ。






紹介する必要は、もうないんだ。






よいお年を。


じゅて~む







ここまで書いて、俺は安堵する。


最終回らしかった第50夜だったが、今回の第51夜を、もっともっと最終回らしくする事に成功した。




自己紹介だけで終了した第1夜の構造も上手に利用できているし、


エッセイに疲れたフリも上手にできている。まるでプロのように。




大成功だ。




じゅて~む






じゅて~む

【あらすじ】 N県新潟市やN県長野市でコント活動をする集団の、コント台本を担当している江尻晴子が、 架空の男性・達太としてエッセイ連載にチャレンジ。 そして、達太の外見は、39歳にして徳川家康公にそっくりであった・・・。

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