「トライアングル・ダリズ・コンポジション」
【あらすじ】
N県新潟市やN県長野市でコント活動をする集団の、コント台本を担当している江尻晴子が、架空の男性・達太としてエッセイ連載にチャレンジ。
そして、達太の外見は、40歳にして徳川家康公にそっくりであった・・・。
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まずは自己紹介から。
俺は達太。40歳だが七福神・布袋尊似の、会社員だ。
布袋尊に似てはいるが、洋服は着ている。
昼に出前をとる事を1日の最大の喜びとしている。だが、それだけでは人生の喜びが足りないので、日曜はエッセイストとして活躍している。
その俺。何故か役者として舞台に立つことになった。
しかも女役だ。
わけがわからない。
だがエッセイストの俺が「行ってこい」と後押ししてきたので女優として羽化することにした。
稽古は正直、辛い。
「トライアングル・・・」なるタイトルからも想像できるだろうが、男女の三角関係の話だ。
女役は俺だけだ。自然と俺は二股かけるはめに。
大変面倒だ。
シダさんからカツ丼をプレゼントされ、食べているところに、山本が現れ、カツ丼を俺にプレゼントしてくる。
シダ「君はバカか?
彼女が今、カツ丼を食っているのが見えないのかい?」
山本「バカはそっちだろう?
彼女が、いくらでも食える腹を持っているのが見えないの?」
達太「・・・・・(無言で自分の腹を見つめる。)」
ちなみに俺は女役だが普段通りの恰好だ。作業着風のブルゾンに、チノパン姿。ヘアスタイルはオールバック。
シダ「お前はどこまでも紳士的じゃないな。借金まみれになって刑務所にブチ込まれろ。」
山本「シダさんて意外と無知なんですね?俺は紳士です。その証拠にエスカレーターや噴水で、はしゃいだりしない。
ねえ達太、見て、シダさん作務衣とか絶対似合うのに、無知だよ。」
達太「作務衣?作務衣が何?
カツ丼に夢中で聞いてなかった。」
シダ「ざまあみろ、山本。
しかしイヒヒヒヒ。良いことを聞いたぞ。達太はいくらでも食える腹を持っている。明日は達太にカツ丼3杯プレゼントして男としての財力をチラつかせるんだ。」
山本「やめておけ、明日は達太は俺とカツ丼デートする予定だ。みじめな思いをするぞ。」
シダ「バカ、お前、後半は独白部分だ。お前に聞こえてねんだよ、演出なめんなピンコント野郎!」
山本「まじか。どこからだ。」
シダ「しかしイヒヒヒヒ、以降、全部だ。」
山本「全部!!?
シダさんすげえ!恋のライバルとして不足なしだ!」
達太「ご馳走様でした。また明日。よろしく。
ウヒヒヒヒ、しめしめ、帰ったら独白をネタにした台本でも書くか。」
山本「いいね達太!俺のピン?」
シダ「バカお前!今のも独白だ!
ウヒヒヒヒ以降だ!」
山本「まじでか!演出奥が深けえ!」
シダ「彼女がウヒヒヒなんて、いやしく笑うと思うか!」
達太「(くるりと振り向き)ウヒヒヒヒ、カツ丼ご馳走様でした、ウヒヒヒヒ。」
山本「シダさん、これは?
これは、どっち??」
シダ「ヤマモダンで話し合って下さい。」
※中央ヤマモダン
新潟市を中心に活動するコント集団。結成16年目。くだらないネタからシュールなネタまで、幅広いコントを扱うが、すべてオリジナリティに溢れている。
この芝居は現代劇のため、俺はマッチングアプリで2人と知り合っており、マッチングアプリの自己紹介欄の〆の言葉に「仲良くなったらカツ丼を一緒に食べましょう!」と記し、
また好きな食べ物も「カツ丼」とし、
初回のデート費用も「男がカツ丼を持つ、もしくは割り勘でカツ丼」としていたため、2人ともからカツ丼をプレゼントされ、最低2杯は食わねばならないところだ。
しかも。
シダさんがカツ丼を収める腹具合ではないときは、俺が代わりに食ってやるし、山本が饅頭などを食いたいという表情のときも俺が代わりにカツ丼を食ってやる。
本当は俺は麻婆麺が食いたい。
俺が二股かけているせいで物語は大変ドロドロしている。
前述のようにシダさんと山本が終始罵り合っている。
麻婆豆腐よりもドロドロしている。
それで麻婆の腹になってしまうのだ。
まあ、抜粋して罵り合うところを紹介してしまったが、後半、大変爽やかな展開になる。
3人でロックバンドを組むことになる。
俺はベース。もちろん女役のまま。
腹の上にベースを乗せ、アンプに繋がず腹に響かせ、ボンボボンと鳴らす。
さて。
本当にこんな芝居なのか。
信じられないわ!という方は、実際に足を運んでみられるといい。
ご予約はyama_modern@yahoo.co.jp
まで。
じゅて~む
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